膵臓の癌ほど悩まされる病気はありません。 日本膵臓学会の報告では膵癌切除例の平均生存期間は11.7ヶ月、5年生存率は13.4%なのです(日本外科学会雑誌、107巻。2006年)。 非切除例を含めるとほとんどの方が診断がついてから1年以内に死亡してしまいます。 膵臓は昔から暗黒の臓器といわれ、早期診断は困難を極めています。 最近PETなどの新兵器が登場し、診断能向上を期待されていますが、実績はまだのようです。 超音波検査、腫瘍マーカー、CT、MRCP、EUSなどと色々検査を試みますが、なかなか早期癌は見つけられません。 膵癌を心配してやたらと検査をしても仕方がないので、次のような事に当てはまる人は検査を受けることをお勧め致します(東京女子医大消化器内科:白鳥敬子医師)。
(1)家族歴に膵癌がある場合
(2)家族歴に糖尿病がなく、50歳を過ぎて糖尿病になった場合
(3)慢性膵炎
(4)BMI 30以上の肥満
(5)1日40本以上の喫煙
腹痛があったら早期診断になる確率は低いですよ!