乳癌の治療は昔から第一に手術療法が挙げられてきましが、21世紀の現在その考え方から解放されつつあります。
MR下集束超音波手術(MR guided Focused Ultrasound Surgery)と称し、208本の超音波ビームを干渉させ1点に集束させて癌病変部を焼灼凝固させるものです。 原理的には虫眼鏡で太陽光を集めて紙の上の黒い点を焼くようなものです。 その結果癌組織が死滅し、外科手術と同じような成績を得るわけです。 まだ試験的に始まったばかりで、評価はこれからです。 しかし乳房に傷を残さず乳癌が治療できたらすばらしいですね。(古沢秀実:新医療、108-110、5月号、2004年)