新型コロナ感染はなかなか沈静化しません。ワクチンの普及にかかっているのかもしれませんが、日本はワクチン接種が世界的には後進国です。黒木登志夫著「新型コロナの科学」(中公新書)では100年前に流行したスペイン風邪の頃の斎藤茂吉について言及しています。彼は医師であり、北杜夫の父親でもあるのですが、スペイン風邪を軽く見て重症となり死亡しています。自分だけは罹患しないと根拠もなく油断した結果がもたらしたものです。これを心理学では正常性バイアスというのだそうな。自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう人の特性のことです。コロナになっても軽く済むとか、単なる風邪に過ぎないと考えている人がこういう状態になるのですね。東日本大震災の時、津波による被害が予測され、避難警報が出ているのにもかかわらず避難しない人が沢山いました(地震発生直後の人々の動線解析による)。多くの人が津波に直面して逃げたのですが、たくさんの犠牲者が出ました。正常性バイアスによる根拠のない楽観的思考が原因のようです(Wikipedia). 先日福島県沖で震度6の地震が発生しましたが、小生宅ではすぐに玄関のドアを開けました。 地震も怖い!コロナも怖い!コロナから逃げろ!